下妻市立高道祖小学校
下妻市高道祖 2638-1
電話: 0296-43-7575

弥六が清水

弥六が清水があった場所

昔高道祖の村のある家に弥六やろくという男が働いていました。

山の仕事や草かりの仕事をやっていたのですが,いつでも草もあまりからないで酒によって真っ赤な顔をして家にもどってきたのだそうです。

そんなことがたびかさなるにつれて,しまいには主人(弥六をやとっている人)もおこってしまいました。でも,一方で不思議にも思ったので,よく考えました。弥六は金も持っていないのに,毎日酒によってもどってくるのは,一体どこでどうやって飲んでくるのだろうと不思議でたまりませんでした。

そこで,弥六が草かりに出かけたので,主人は後からそっとつけていきました。すると,弥六は,しばらく曲がりくねった道を歩いて行ったところが,急にそれて林の中に入りました。そして,すぐに清水のある所へ近よって,今やその水を飲もうとするそぶりが見えました。

主人は弥六に向かって,「おまえは毎日のように酒によってもどってくるが,一体どこで飲んでくるのか。」とたずねました。弥六は一つも悪いことをしている様子もなく,「おれには,この清水が酒なのです。」と答えて,すぐに飲み始めました。不思議に思って主人もすぐに飲んでみましたが,主人にはただの水の味しかしませんでした。

しかし,弥六はいつもいつもよってもどってくるので,主人もはらをたててこの清水に小べんをしてしまったといいます。それからのちこの清水は,だれが飲んでもいっさい酒の味はしなくなったそうです。そして,主人が小べんをする前も,この清水は弥六の他の人たちが飲むとただの水で,弥六の時だけ酒になったという話でした。

ですから,不思議の一つになったとのことです。